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住宅のまめ知識(コラム)

2024年06月23日

軒の深い平屋の魅力とは?住まい手に人気の理由

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  4. 軒の深い平屋の魅力とは?住まい手に人気の理由

1. 軒の深い平屋の概要

(1) 軒の深さの定義と意味
軒とは、屋根の端から外壁までの張り出し部分のことを指します。軒が深いということは、この張り出し部分が長いことを意味しています。一般的に1m以上の軒が"深い"と言われています。

(2) 平屋の魅力と特徴
平屋は2階建て以上の住宅に比べ、以下のようなメリットがあります。
● バリアフリーで移動が楽
● 間取りの自由度が高い
● 開放的で圧迫感がない
一方で、敷地面積を多く必要とするというデメリットもあります。
軒の深い平屋は、上記の平屋の長所に加え、軒の張り出しによる日よけ効果などのメリットがあり、住まい手に人気の理由となっています。

2. 軒の深い平屋の魅力

(1) 太陽光を適度に遮る効果
軒の深さは、日光を適度に遮る効果があります。夏の直射日光を遮ることで、室内の温度上昇を抑えられます。一方、冬の低い太陽光は遮ることなく室内に入るため、暖房費の節約にもつながります。

このように軒は、季節によって太陽光の取り入れ方を調節する役割があります。適度な日陰と日光の確保は、快適な室内環境づくりに欠かせません。
軒の深さは、地域の気候風土によっても異なります。例えば、真夏の日射が厳しい地域では、軒をより深く設計することで日陰を確保しやすくなります。一方、日照時間が短い寒冷地では浅めの軒の方が、冬場の暖房負荷軽減に適しています。つまり軒の深さは、その土地の気候に合わせて設計されることが理想的です。

(2) 雨風を防ぐ
軒の深い平屋は、雨風をしっかりと防ぐことができます。深い軒によって、外壁面は雨に直接さらされにくくなります。また、強風の際も軒下は比較的穏やかな空間となり、窓ガラスが壊れたり、落下物の危険が減ります。
特に梅雨や台風シーズンなど、雨風が強い時期には軒の存在意義が大きくなります。短い軒では、外壁が雨に直撃されてしまい、壁の劣化が早まるだけでなく、雨音も室内に響き渡ります。一方、軒の深い平屋なら、そういった心配はありません。

このように、軒の深さによって雨風対策の効果は大きく変わってきます。一般的な平屋では60cm以上の深い軒が採用されることが多く、梅雨や台風などの厳しい気象条件にも対応できるよう設計されています。

(3) プライバシー保護
軒の深い平屋は、プライバシー保護の面でも大きな利点があります。深い軒によって家の中が外から見えにくくなるため、住まい手のプライベート空間が守られます。

軒が深ければ深いほど、窓から家の中が見えにくくなります。道路から見た目線が入りにくくなるため、より快適にくつろげるのです。
特に一戸建ての平屋では、周りの目線が気になりがちですが、軒が深ければその心配は大幅に軽減されます。夜間の照明の漏れも抑えられ、完全にプライベートな空間を確保できるでしょう。
このように、軒の深い平屋は住まい手のプライバシーを守る優れた設計といえるのです。

(4) デザイン性の高さ
軒の深い平屋は、デザイン面でも高い評価を受けています。深い軒が醸し出すシルエットの美しさは、建物に個性と味わいを与えてくれます。
たとえば、和風建築では深い軒は欠かせない要素です。軒の出が深いほど、屋根の勾配が緩やかになり、優雅な佇まいを演出できます。一方、洋風住宅でも深い軒は人気です。外壁とのコントラストを生み出し、シャープな印象を醸し出すためです。

このように、軒の深さは建築デザインに大きな影響を及ぼします。深い軒の魅力は、単なる機能性にとどまらず、建物に個性と味わいを与える大切な要素なのです。

4. 軒の深さを決める要因

(1) 地域の気候風土
軒の深さを決める最も重要な要因は、建物のある地域の気候風土です。

温暖で雨が多い地域や、寒冷で雪が多い地域では、深い軒を設けることで雨風や雪を効果的にシャットアウトできます。一方、乾燥した気候の地域では、浅い軒でも問題ありません。
たとえば、九州地方のような温暖多雨地域では、1.5m以上の深い軒が一般的です。一方、東北地方の一部の積雪地域では、1.8m以上の大きな軒が見られることもあります。
このように、気候風土に合わせて軒の深さを適切に設計することが、軒の深い平屋を建てる上で重要なポイントとなります。

(2) 日当たりと通風のバランス
軒の深い平屋の設計では、日当たりと通風のバランスが重要なポイントになります。十分な日光を確保しつつ、過剰な日射を避けることが理想的です。

軒の深さによって、上記の両立が可能になります。深すぎると室内が暗くなる一方、浅すぎると夏場の暑さ対策が不十分になります。そのため、地域の気候風土や居住スペースの広さなどを総合的に勘案し、適切な軒の深さを設計する必要があります。
例えば真夏の直射日光を遮りながら、冬場は十分な日光が入るよう軒を設計するなど、季節に合わせた日射調整が可能です。このバランスを適切に保つことが、軒の深い平屋の魅力を引き立てることになるのです。

(3) 居住スペースの広さ
軒の深さを決める重要な要因のひとつが、建物の居住スペースの広さです。一般的に軒が深くなるほど、建物の内部が暗くなりがちです。そのため、居住スペースが狭い場合は、軒を深く設計すると室内が暗くなり過ぎてしまう恐れがあります。
一方、居住スペースが広ければ広いほど、軒を深くしても日光が十分に入るスペースが確保できます。例えば以下のように、居住スペースの広さと軒の深さの目安があります。

このように、居住スペースが広ければ広いほど、軒を深く設計しても室内が暗くなりにくくなります。そのため、軒を深くしたい場合は、できるだけ広い居住スペースを確保することが重要です。

5. 軒の深い平屋の注意点

(1) 室内が暗くなりがち
軒が深い平屋は、室内が暗くなりがちという欠点があります。これは、軒が長く伸びているため、日光が遮られやすいためです。特に奥まった居室ほど、日が当たりにくくなります。

このように、軒下の影の範囲が広がるため、部屋全体が暗くなる傾向にあります。そのため、平面プランを工夫する必要があります。例えば、
● 主要な居室を軒先の近くに配置する
● 中廊下型の間取りにして、両側の居室に光を入れる
● 吹き抜けや天窓を設けて、上部から光を取り入れる
などの対策が重要です。暗さを解消しない場合、常時照明を使う必要があり、電気代の増加や居住性の低下を招きかねません。軒の深さと日当たりのバランスを考慮した設計が肝心です。

(2) 軒樋の詰まりに注意
軒の深い平屋では、軒樋の詰まりに注意が必要です。軒樋とは、軒先から落ちる雨水を排水するための溝のことです。軒が深いため、落下する雨の量が多くなります。そのため、軒樋が詰まると、雨水が溢れて建物に損傷を与える恐れがあります。
軒樋が詰まる主な原因は以下の通りです。
● 落ち葉や枯れ枝など、軒上に堆積した異物が流れ込む
● 泥やゴミが蓄積する
● 老朽化による軒樋自体の破損
定期的な点検と清掃が重要です。特に秋の落ち葉の季節は注意が必要です。軒樋の詰まりは外観上わかりにくいため、年に2回程度の点検が望ましいでしょう。
また、軒樋の勾配を適切に保つことも大切です。勾配が緩やかだと、雨水が溜まりやすくなります。設計時に配慮する必要があります。
このように、軒の深い平屋では軒樋の手入れが欠かせません。定期的なメンテナンスを怠らず、雨水の排水に気を付けましょう。

(3) 建築コストが高くなる可能性
軒の深い平屋は、軒の長さによって建築コストが高くなる可能性があります。これは以下の2つの理由によるものです。
1. 大きな屋根の面積 軒が深いということは、屋根の面積が大きくなることを意味します。屋根の材料費や工事費が高くつきがちです。
2. 耐久性の高い構造 深い軒を支えるには、柱や梁などの構造体を頑丈に作る必要があります。そのため、構造の補強に多くの費用がかかります。
たとえば、以下のような費用の違いが見込まれます。

このように、軒が深くなるほど建築コストは高くなる傾向にあります。ただし、長期的に見れば、日射の抑制や雨風からの保護などのメリットを享受できるため、トータルコストを抑えられる可能性もあります。

6. まとめ

軒の深い平屋は、暮らしの中で多くの魅力を備えた住まいです。
太陽光を適度に遮ることで、夏の暑さを和らげると同時に、プライバシーの確保にも一役買います。また、雨風をしっかりと防ぐことができ、外部からの劣悪な環境を遮断してくれます。さらに、軒の深さがデザイン上の特徴ともなり、建物の個性を際立たせることができます。

一方で、室内が暗くなりがちであること、軒樋の詰まりに注意が必要なこと、建築コストが高くなる可能性があることなど、注意すべき点もあります。
軒の深さは、地域の気候風土、日当たりと通風のバランス、居住スペースの広さなどを考慮して決められます。これらの要因を踏まえつつ、軒の深さを上手に活かした平屋は、快適で魅力的な住まいとなるでしょう。


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