
住宅のまめ知識(コラム)
2024年09月02日
掃除しやすい家のポイントとは?!掃除が楽になるポイントを教えます!!
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毎日の家事は少しでも楽に済ませたい…そんな風に考える方も多いことでしょう。
家事と一言で言っても、お料理や洗濯…その種類はさまざまです。今回取り上げるのは「お掃除」です。
毎日のお掃除が少しでも楽になれば、家事の負担を軽減することができて、とても助かりますよね。今回は家づくりのポイントから、お掃除が楽になるポイントについてご紹介します。ぜひご参考ください。
掃除が楽になる家のポイントとは?!
掃除しやすい家には、いくつかのポイントがあります。
<掃除しやすいお家のポイント>
【間取りのポイント】
・細かく分けすぎない
・段差を減らして、汚れやすい箇所を減らす
【内装・建材のポイント】
・凸凹が少ない・水拭きできる…など、掃除しやすい素材を選ぶ
・防臭・調湿機能のある建材を選ぶ
・コンセントの位置に注意!
【家電・家財のポイント】
・メンテナンスしやすい家電・家財を選ぶ
・テレビは壁掛けタイプがオススメ
【収納のポイント】
・収納しやすい家が掃除しやすい家
・掃除機の収納場所は充電できるように
以下から、上記ポイントを踏まえた具体的な掃除しやすい家にするための内容をご紹介します。
掃除しやすい家のポイント① 段差を無くす
こちらは間取りのポイントでご紹介した「段差を減らして、汚れやすい箇所を減らす」に関連する内容です。
壁や床に生じる段差をなるべく無くすことで、なるべくホコリが貯まることを防ぎ、掃除機も掛けやすいというメリットがあります。
お掃除ロボットをご利用のお家であれば、段差が無いことでよりスムーズに活用することができます。
メンテナンス性とデザイン性のバランスを考慮しつつ、床や壁はなるべくフラットな状態にすることをオススメします。
掃除しやすい家のポイント② 解放的な間取り
お部屋がいくつもあると、掃除機をかける時に移動が面倒くさい…なんて思ったことはありませんか?お家の中の空間を細かく区切ると、お掃除の際の移動が大変です。
解放的な間取りの場合は、広い面積でも一度に掃除することができます。
子供部屋や個人スペースの場合には、完全な独立空間にする必要性があるかもしれませんが、もしスペースを区切るにしてもパーティションなどの簡易的な区切る方法であれば、お掃除の際には区切りを無くしてしまえば、一気に進めることができます。
掃除しやすい家のポイント③ 水廻りの素材や設備を工夫する
お家の中で汚れが目立つ場所と言えば、水廻りです。
水廻りに関するキッチンやお風呂場、脱衣所といった場所で使用する建材ならびに設備は、汚れにくいものまたは汚れても対応しやすいものを選びましょう。
例えば床材で使用するものはクッションフロアやフロアタイルをおすすめします。
無垢材を採用される方も多いかと思いますが、無垢材を使用した場合、水はねなどが気になる場合が多いようです。
耐久性のある床材を採用することで、お手入れがしやすいというメリットがあります。
また、設備に関しても「お風呂場の床は水はけが良い床材」「トイレは便座が上がるリフトアップ機能付きのものでお掃除しやすく」「キッチンのシンクはワークトップとつなぎ目が無い」などを選ぶようにしましょう。

掃除しやすい家のポイント④ 照明はダウンライトを採用
大掃除の度に電気の傘のホコリを掃うのが大変…そんな風に感じている方もいらっしゃると思います。シーリングライトの場合も、同様に照明自体にホコリが貯まってしまいがちです。
ダウンライト照明は天井に埋め込まれているため、照明にホコリがたまることを防ぐことができます。
また、天井に照明が埋め込まれていることで、お部屋全体がスッキリとした印象になりますよ。
掃除しやすい家のポイント⑤ 家具は造り付けのものを
ホコリは意外と家具と家具の隙間に貯まりやすいものです。
掃除のたびに家具を移動させるのは大変だし、大掃除の時にやろう!…と思いながら、ついついそのまま見過ごしがち…なんてこと、あるのではないでしょうか?
造り付け家具は、そのお家にあったものをオーダーメイドで作成するためデザイン性が高い…というだけでは無く、お掃除の観点から見ても機能的でおすすめです。
先にご案内した「家具と家具の隙間」ができないため、お掃除しにくい箇所にホコリが貯まってしまうということがありません。
お掃除のたびに家具を移動する必要もありませんので、家事の負担を軽減することができるでしょう。
掃除しやすい家のポイント⑥ ニッチ収納は極力設けない
ニッチ収納とは、壁の空間を利用して設ける棚のことです。
最近のモデルルームやおしゃれな家にはよく見かけるニッチ収納。ちょっとした小物や写真・お花なんかを飾って、ゆとりとセンスの良さを醸しだしてくれる空間として人気です。
しかし、このようなスペースを設けるとホコリが貯まりやすく、貯まっても細かい作業となりなかなかお掃除が大変なのです。
ニッチスペースに置いた小物を1個1個ずらしてお掃除をして、また元に戻して…という作業は、1つ1つの作業量は大したことが無くても、いくつもになるとついつい面倒になってしまうものです。
ホコリがたまることを考慮するならば、このような細かな収納スペースは極力設けないことをおすすめします。
掃除しやすい家のポイント⑦ 引き戸を上吊りタイプにする
お家の中でもホコリが貯まりやすい箇所としてあげられる「レール」
でも、お掃除する時にはブラシを用いたりして、ちょっとした手間が必要ですよね。
このレールを無くすことで、お掃除を楽にします。引き戸については上吊りタイプのノンレールを採用するのはいかがでしょうか。
レールが無いことでホコリや髪の毛などの細かいゴミが貯まることが無く、掃除機が掛けやすいというメリットもあります。

掃除しやすい家のポイント⑧ コンセントの位置
コンセントの位置って、何かと大切です。
掃除の観点で言えば、掃除機をかける時に適切な場所にコンセントが無いと、掃除機をかけることができません。
いちいちコンセントを差し替えるのも面倒だったり、「あ、もうちょっとだけ届かないけど…まぁいいか」なんて掃除機をかけることを断念してしまう…なんて場面もあったりするのではないでしょうか。
コンセントの位置は、具体的に普段の生活をイメージしつつ考えることをおすすめします。
お掃除ロボットを活用される方は、充電スペースにコンセントがあるように…
コード式の掃除機を利用される方は、コンセントの抜き差しをせずにその空間全ての掃除ができるように…
ご利用になる掃除機のコードの長さをキチンと確認したり、毎日のお掃除手順などを思い浮かべながら、コンセントの位置をご検討ください。
お家の箇所別 お掃除ポイントをご紹介!
ここではお家の箇所別に、お掃除が楽になる具体的なポイントをご紹介します。
リビング・各部屋
リビングや各お部屋で、お掃除しやすくなるポイントをご紹介します。
● お部屋の形は四角形に
● 収納はなるべく造り付けに
● 収納に扉をつける
● 簡単に片づけられることを考慮して適所に収納場所を設ける
● 建材は汚れが目立たない色を選ぶ
まずはお部屋の形です。凸凹があると掃除機が掛けづらく、隅などの死角にホコリが貯まってしまいます。四角形のお部屋だと中心部にホコリが貯まりやすく、お掃除しやすいというメリットがあります。
そして、お部屋のポイントとして重要なのが「収納」です。
まずはお部屋が散らからないように、片付けることを習慣化させます。その為には、簡単に片付けができるように適所に収納を設けましょう。
そして、収納には扉を設けて中にホコリが貯まることを極力抑えます。造り付け収納であれば、壁や柱との間に隙間が生まれないので、お掃除がしやすくおすすめです。
そして床や壁などの建材については、なるべく汚れが目立たない色を選ぶのも良いでしょう。
お掃除自体を楽にするわけではありませんが、汚れが目立つことで気になってお掃除回数が増えてしまうことが考えられます。
「汚れがあまり気にならない」という観点から、建材の色選びの参考にしていただいてはいかがでしょうか。
動線は「回遊動線」がおすすめ
家事導線を考えた場合に、回遊動線であれば掃除をする際にもグルっと一回りすれば全体の掃除が一度で終わります。
回遊動線では無い場合、同じ場所を何回も行ったり来たりする手間があるため、重い掃除機を引きずりながらだととても疲れてしまいます。
お掃除や家事の観点だけでは無く、回遊動線にすることでお家全体の空気の流れも良くなりますし、生活の様々な場面で回遊動線の便利さに気が付くのではないでしょうか。

キッチン
水廻りの代表的な場所である「キッチン」は、油汚れや水はねなど。お掃除がなかなか大変な場所のひとつです。
これらを少しでも楽にするために、下記採用をご検討いただいてはいかがでしょうか。
● ステンレスキッチンの採用
● キッチンパネルの採用
● 床材にはクッションフロアやフロアタイル
ステンレスキッチンは汚れが付きにくく、お手入れしやすいという利点があります。
毎日のちょっとしたお手入れがキレイさを維持するためには大切です。この毎日のお手入れを楽にするために、シンクなどはステンレス製の採用をおすすめします。
また、特に水はね・油はねが気になる壁にはキッチンパネルの採用をご検討ください。
表面がツルツルしていて耐水性に高いキッチンパネルは、お手入れもしやすく便利です。
床材についても同様に、お手入れしやすいクッションフロアやフロアタイプをおすすめします。
利用頻度の高いキッチンは、毎日のお手入れがしやすいことを考慮した建材選びをおすすめします。
外壁はセルフクリーニング機能のものを
お家の外壁なんて、毎日洗うものではありません。かと言って、放っておくと雨ダレの跡が付いたり、雨風に拭かれていつの間にか汚れてしまいます。
今はセルフクリーニング機能の壁材があり、雨が降った際に一緒に汚れも流してくれます。
これによって汚れが付きにくく、お掃除階数をグンと減らすことができるでしょう。

できるなら平屋を…
階段があることで段差が生じ、ホコリが発生しやすくなってしまいます。
お掃除の際にも、掃除機を持ちながら階段の上り下りをするのは、なかなか大変です。
お掃除の観点からみると、できればお家は階段が無い平屋建てがベストです。
土地面積や予算の関係が大いにあるかと思いますので、あくまで参考としてご案内させていただければと思います。
外構はコンクリートか防草シートを…
お庭があるお家はステキですが、草が生えてきて除草作業が大変…というお宅も少なくありません。草が伸びきったお庭は、なんとなく清潔感も失われてしまいます。
コンクリート仕上げにしたり、砂利の下に防草シートを敷くことで雑草を生えにくくするなど、雑草が生えてこないような事前対処を行いましょう。
また、もし植栽をしたい場合には葉が落ちにくい樹木にすることで、落ち葉掃除に追われることもありません。
洗面台はアンダーカウンターまたは一体型を…
洗面ボウルには様々な形があります。
高級ホテルのような洗面コーナーは憧れではありますが、お掃除的ポイントから見ると据え置きタイプのベッセル式などはおすすめしません。
洗面台と洗面ボウルの間に隙間ができやすく、ホコリが貯まってしまってもなかなかお掃除するのは面倒な細かい箇所になります。
アンダーカウンター(洗面ボウル埋め込み型)またはカウンターと洗面ボウルが一体型の場合、洗面台と洗面ボウルの隙間やつなぎ目が無く、フラットでお掃除しやすいというメリットがあります。

まとめ
お掃除しやすいお家のポイントについて、ご紹介しました。
間取りの観点から、建材の観点から、そして各箇所ごとでのお掃除しやすくなるポイントをご紹介しましたが、参考となる事例がございましたでしょうか?
お掃除自体はまったくしない…という訳にはいかないと思います。日々の家事の作業としてどれだけ負担を減らせるかという点は、気持ちよく毎日を過ごすうえでとても大切なポイントになります。
ぜひ毎日の家事を少しでも楽に、そして清潔で気持ち良いお家空間で過ごすためにも、ご参考いただけたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。