住宅のまめ知識(コラム)
2024年09月13日
平屋に中庭を作って後悔...?失敗しないポイントを整理
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平屋に中庭を作って後悔...?失敗しないポイントを整理
1.平屋の中庭、憧れの空間だけど本当に良いの?
(1)中庭のある平屋の魅力
中庭のある平屋は、屋外との開放的なつながりを実現する一方で、プライバシーも確保できる魅力的な間取りプランです。
例えば、リビングダイニングから中庭にフラットに出入りできれば、屋内外を行き来しながら自然と一体化した暮らしが実現できます。また、中庭を取り囲む形で建物を配置すれば、外からの視線を遮りつつ日々の生活に潤いを与えてくれます。

<中庭のある平屋のメリット>
・開放感のある暮らしが実現できる
・プライバシーが確保できる
・採光・通風性が良好になる
・リゾート気分が味わえる
このように、中庭は単なる庭スペースではなく、上手に活用すれば快適で豊かな住空間を演出してくれるのです。
(2)中庭を設けることのデメリット
中庭を設ける際のデメリットとしては、まず高コストが挙げられます。中庭部分の面積分、建物の外周が増えるため、建築費用が高くなる傾向にあります。 また、中庭は屋外と同様の手入れが必要になります。
・落ち葉の掃除 ・植栽のメンテナンス など
この手間がかかるメンテナンスが、中庭を設ける上でのデメリットの一つとなっています。
さらに、間取りの工夫が欠かせません。 中庭を囲む建物の各部屋は、採光や通風、プライバシーなどに気をつける必要があり、動線の長さにも留意が必要です。
こうした点がデメリットとなるため、中庭を設ける際は十分な検討が欠かせません。
2.中庭のある平屋を建てる前に知っておくべき課題
(1)高コスト
平屋に中庭を設けると、建築コストが高くなる傾向にあります。 一般的な住宅では、中庭を作ると坪単価に若干費用が上乗せされると言われています。
この追加費用は、中庭に面した部分に外壁や窓、サッシなどを取り付ける必要があるためです。また、中庭の床面積が広ければ広いほど費用は高くなります。さらに、外構やエクステリアの仕様によっても価格は変動します。
このように中庭を設ける場合は、コストが少し上がることを念頭におきましょう。
(2)手間のかかるメンテナンス
中庭の種類や形状によっては、意外と手間がかかるメンテナンスが必要になる場合があります。 美しい中庭の状態を保つには、以下のようなメンテナンスが発生します。
・草むしり ・ウッドデッキの掃除 ・排水溝のケア ・フェンスの塗り替え
このようなメンテナンス項目が増えてしまうと、外壁や植木の専門業者に入ってもらうと1回あたり数十万円の費用が掛かってしまうこともあります。 新築当初の綺麗な状態を維持するには、ある程度の手間は必要不可欠となるでしょう。
(3)間取りの工夫が必須
プライバシーの確保や採光・通風への配慮、動線の工夫など、様々な点で間取りの工夫が必要不可欠です。
■プライバシー確保 中庭に面した空間は、外から見えやすくなるので、カーテンやブラインドなどでプライバシーを確保できるよう配慮します。
■採光・通風の確保 中庭の配置によっては、採光や通風が阻害される可能性があります。窓の設置や建物の向きなどを工夫し、快適な室内環境を実現しましょう。
■動線の長さに注意 中庭を挟んで部屋が離れすぎると、動線が長くなり不便です。動線を短くするため、部屋の配置や中庭の位置を工夫する必要があります。
以上のように、中庭のある平屋では、プライバシーや採光・通風、動線の観点から、綿密な間取り計画が欠かせません。
3.中庭のある快適な平屋を実現するための対策
(1)適切な中庭の広さと配置
中庭のある平屋では、外からの視線を気にすることなく、プライベートな時間を過ごすことができます。平屋は1階建てのため、外から室内が見えやすいというデメリットがありますが、中庭を設けることでこの問題を解決できます。
具体的には、以下のような対策が有効です。
・外壁側の窓は小さめのものや高窓にする ・中庭側に大きな開口を設ける
このようにすれば、外からの視線は遮られますが、中庭からは十分な採光と通風が確保できます。また、中庭を囲むように部屋を配置することで、プライバシーが守られた上質な住空間を実現できるのです。
(2)庭園デザインで上手に演出
中庭を設けることで、すべての部屋に日光を取り入れられるようになります。中庭の形状や間取りを工夫すれば、暗くなりがちな部屋も自然な明るさで過ごしやすい空間になるでしょう。
また、中庭があれば窓の数が増え、風の通り道ができます。家全体の通気性が高くなり、過ごしやすい快適な空間となります。人目が気になって部屋の窓を開けられない場合でも、中庭の窓やサッシを開ければ簡単に換気ができます。
壁面が多ければ多い形状の中庭ほど、さまざまな風向きに対応できる窓を設置しやすいでしょう。
(3)高断熱・高気密な構造
中庭のある平屋では、動線が長くなり不便さを感じるケースがあります。 例えば、以下のようなケースで動線が長くなります。
・「コの字型」や「L字型」の間取りで、対角線上の反対側の部屋に移動したい場合
・「ロの字型」間取りで、中庭を横断する動線がない場合
動線が長くなると、特に高齢者や子供にとって移動の負担が大きくなります。
この対策として、以下のようなことが考えられます。
・中庭を横断できる動線を設ける ・迂回できる回遊動線をつくる
・動線が最短になる間取りプランを検討する
動線の長さは、居住者の生活環境に大きな影響を与えます。 プランニング時に動線をシミュレーションし、短く便利な動線を確保することが重要です。
4.まとめ
中庭のある平屋は魅力的な住宅ですが、設計の際には様々な注意点を押さえる必要があります。中庭に面する部分の壁や窓が増える都合から、一般的な住宅より若干費用があがります。
間取りでは、生活動線の確保が欠かせません。中庭があると各室への移動距離が長くなるため、使用頻度の高い水回りや玄関付近への配慮が肝心です。
さらに、中庭の広さや配置で、プライバシーと採光・通風のバランスを取る工夫が求められます。
適切な計画を立てれば、開放的で快適な中庭空間を実現できます!
おしゃれで機能的な中庭は、家族の憩いの場所になり得ますので、ぜひご検討ください!
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