住宅のまめ知識(コラム)
2024年10月25日
明るく家族みんなが集まりやすいリビングの作り方:家具配置と照明のコツ
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家具配置と照明のコツ
おうちの間取りを考える際に、もっとも重要視するひとつに「リビング」があります。
家族が集う場所でもあるリビングは、明るい雰囲気が良いですよね。
明るいリビングにするためには、間取りや窓の大きさなど様々な要因がありますが、今回ご紹介するのは家具の配置と照明のコツについてです。
間取りだけではなく、リビングに設置する家具や照明の工夫で、家族が集まりやすい明るいリビングへと変身させることができます。
今回は家族が集まるリビング作りについて、家具の配置と照明にスポットをあててご紹介していきたいと思います!
家族が集まるリビングの条件とは?
子供が小さい時はリビングに集まって過ごしていたのに、少し大きくなると自室に引きこもりがちになったりします。子供だけでは無く、お父さんも自室からなかなか出てこない…なんてことになったら、寂しいですよね。
実は家族が集まるリビングには共通した条件があります。
それは何なのか?…ご紹介します!
家族が集まるリビングの条件その1. 個人が楽しめる空間がある
リビングは家族が集って楽しむ場所ではありますが、空間を共有したからと言って行動まで必ずしも共有する必要はありません。
それぞれの趣味を楽しみつつ、フッとした瞬間に家族との繋がりを共有する…そんな空間が大切なのではないでしょうか?
例えば、それぞれの趣味の物(本やCD、ゲーム機など)を収納できる場所をリビングにしっかりと設置します。整理整頓ができれば、リビングが雑多になることは無く、家族みんなが気持ちよく過ごすことができます。
家族が集まるリビングの条件その2. リラックスできる空間作り
思わずその場に居続けてしまう理由は、居心地が良いから。
これは、リビングに限らずどこでも同じかと思いますが、その人がリラックスしてホッと一息付ける空間作りはリビングにも必要不可欠な要素と言えます。
一息つくための大きなソファや触り心地の良いラグを設置するのも良いですが、思い切って大き目のローベッドを配置してみるのはいかがでしょうか?
カラーのトーンを合わせたローベッドであれば、リビングのソファ代わりとして設置しても違和感なく溶け込むことができるでしょう。
または畳スペースを設置するのも良いですね。
学校や仕事から帰ってきて、手足を投げ出してゴロッと寛げるスペース…そんなスペースをリビングに設けてみてはいかがでしょうか?
家族が集まるリビングの条件その3. 明るい空間作り
お家の中心でもあるリビングは、ぜひ明るい雰囲気を醸しだす場所にしていただきたいものです。そのために、グリーンを置いてみたり照明に工夫をしてみてはいかがでしょうか?
グリーンがあることで空気の清浄効果も期待できます。生木はお手入れが大変であれば、造花でも良いと思います。パッと明るい緑色がリビングの雰囲気も明るくしてくれるでしょう。
また、照明も大変重要なポイントです。単に明るければ良いという訳ではなく、演出効果も考慮した設置がオススメです。
照明の友好的な方法については、また後の章で詳しくご紹介していきたいと思います。
家族が集まるリビングの条件その4. 導線
外出から帰ってきて自室に移動する際に、必ずリビングを経由しなければいけない導線になっている場合、自然とリビングに滞在する時間も増えるというものです。
リビングを経由することで自然と家族で顔をあわせる機会が増えます。
お子さんが思春期になると、リビングよりも自室で過ごす時間が増えてくる場面が多々あります。
また、ご主人もお仕事で朝が早い・帰宅が深夜などの場合は、家族でリビングでくつろぐ時間も限られてくることでしょう。
その様な時は一時的かもしれませんが、それでも家族の交流の場となるリビングを生活導線の中心に置くことで、自然と顔をあわせるタイミングを測ることができるでしょう。
家族が集まるリビング~家具の配置について~
リビングは家族でコミュニケーションを取るための大切な場所です。
とは言え、ただただ解放的なオープンスペースとして場所を共有できれば良い…というわけではありません。
家族それぞれの居場所を考え、各々が心地よく過ごせる距離感と位置関係が大切になってきます。
そのため、リビングで家族が座るソファーやいすの配置は重要なポイントになってきます。
ソファをL字やコの字に配置
家族が寛ぐソファ。そのソファをL字やコの字に設置し、家族みんなの顔が見えるように配置します。
そうすることで、顔を見ながら会話をすることができますし、様子をうかがうことができます。
もし配置的にソファの設置が難しいようであれば、スツールや大き目のクッション(例えばYOGIBOとか)を置いてみるのも良いでしょう。
ソファは座った人がリラックスできるように、ロータイプもオススメです。
お部屋の圧迫感も少なく、L字やコの字に置いてもお部屋を広く見せることができますよ。
畳スペースの設置
リビングの一部を畳スペースにしてはいかがでしょうか?
畳はソファやイスが無くても座ったり、ゴロンと横になることもでき、とても便利です。
人数的にも融通が利くため、趣味のスペースとして活用したりテーブルを出して食事スペースとして活用したり…そのシチュエーションによって幅広く活用することができます。
最近はフローリングが主流ではありますが、畳のスペースがあるとホッと落ち着く…と思う人もまだまだ少なくありません。
畳は”置き畳”など後から設置できるタイプもありますので、考えながら上手に活用していただければと思います。
リビングで収納場所を共有する
個人個人の洋服を全てリビング収納に収めることは難しいかもしれませんが、アフター収納はリビングで共有してみてはいかがでしょうか?
朝、出かける時にアウターを着るために、必ずリビングを経由して「いってきます」と「いってらっしゃい」。
夜、帰宅したらまずここでアウターを脱いで「ただいま」と「おかえりなさい」。
そんな日常の当たり前の挨拶ができるリビングは、きっと自然と家族間のつながりをもたせてくれることでしょう。
共有できる作業スペースの確保
ちょっとだけ調べ物がしたい。子供が工作や勉強をするためのスペース。
そんな家族みんなの「ちょっと」だけの作業スペースを、リビングに設けてみてはいかがでしょうか?
その「ちょっと」のために自室に行ってしまい、結果的に自室に籠ることになるよりは、リビングで解決できる場を設けるのです。
シンプルかつデザイン性のある机とイスをリビングに設置してみてはいかがでしょうか?
小学生のお子さんなら、その作業スペースでママとコミュニケーションを測りつつ、毎日の宿題を済ませてしまうのも良いでしょう。
共有で使えるネット検索用PCやタブレットなんかも、その作業スペースに置いておくと良いのではないでしょうか。
思い出を共有するスペースを設ける
家族写真をリビングに飾っているご家庭は多いと思いますが、それらの写真をリビングの壁の一角に、まるで個展のようにレイアウトしてみるのはいかがでしょうか?
写真のサイズを少し大きくして額縁にいれて複数枚飾ってみるのも良いですし、写真をガーランドのようにディスプレイしてみるのも良いですね。
写真を壁に飾る際は、カラーよりもモノクロ写真の方がしっくりと馴染むため、オススメです。
写真を見ながら家族で思い出を振り返るきっかけにしていただいてはいかがでしょうか。
【番外編】コタツの設置
日本人には古くからこよなく愛されてきた「コタツ」。最近では見かけるご家庭も少なくなってきました。
ですが、コタツは実は優秀なリビング家具です。
コタツ布団を外してしまえば冬以外の季節でも活用することができますし、ダイニングテーブルとしてだけではなく、勉強机や作業台など、その利用用途は様々。その時々の状況にあわせて活用することができます。
コタツがあると、家族がついつい集まってきちゃう…なんて様子が容易に目に浮かびます。
ついそこでうたた寝しちゃうといったイレギュラー(?)なケースには注意しつつ、もし日本人的なリビング家具の設置を検討されるのではあれば、コタツも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
家族が集まるリビング~照明について~
人が集まるリビングの条件のひとつに「明るい空間作り」をあげていたかと思います。
観葉植物のグリーンを置いたり、家族間で会話がしやすい家具の配置にしたり…という、雰囲気的に”明るいリビング”という点も確かに重要ですが、物理的に「明るい」というポイントもとても重要なのです。
リビングにとって物理的に「明るい」とは、ずばり照明のことを指します。
ここでは家族が集まるリビングとして有効な照明の活用について、ご紹介します。
光の色温度・色味に注目!
リビングを明るく照らす…と言っても、光り輝くように明るければ良いというものではありません。
明度の強度よりも色温度・色味に注目していただければと思います。
家族がリラックスして落ち着いて集える空間にしたのであれば、照明は温かみのある穏やかな雰囲気が感じられるものにしたいもの。
リビングに置いてある家具との調和性も考慮して、照明の色温度や色味も意識していただければと思います。
照明器具によっては、色味や明るさを調整できるタイプのものもありますので、家族の好みや利用する時間帯やその時の気分などで調整しながら利用するのもよいですね。
間接照明も取り入れて、スポット部分も効率的に
通常、リビングにはメインとなる照明があり、そのメイン照明でリビング全体を広く照らしています。
その灯だけでもリビングで過ごすには十分ではありますが、間接照明を友好的に活用することでリビング全体をより広く明るく感じることができます。
ダウンライトで暗くなりがちな部屋の隅を照らしたり、ブランケットを利用して壁面を照らす…など、リビングの雰囲気を考慮しつつ、間接照明も有効に活用していただきたいと思います。
省エネタイプの導入
リビング照明はもっとも長い時間利用する照明でもあるため、やはり電気代は気になるポイントです。
最近ではLED照明が主流となっていますので、消費電力はグンと抑えられています。
また、電球の寿命が長いものも増えてきているため、交換する手間が少なくてすむという利便性もあります。
以前と比べてデザインも豊富になっていますので、省エネかつデザイン性にも富んだお気に入りの照明を見つけていただければと思います。
【番外編】デザイン性を重視!
リビングは家族が集うだけではなく、お客様がいらっしゃった際に対応する場でもあります。見た目のデザイン性にも注目していただくのも良いのではないでしょうか。
ダウンライトで圧迫感無く、リビング全体を広く見せるように…。
華やかでデザイン性の高い吊り下げ照明…など。
デザインの好みは人それぞれだと思いますが、そのお家のカラーや拘りを演出している照明をぜひ探してみてくださいね。
家族が集まるリビング、それは「家族団らんの場」
家族が集まるリビングとして家具の配置や照明の工夫について、ご紹介しました。
家族にとってお家とは、食事をするだけ・寝るだけ…の場所ではありません。
家族それぞれが各々の時間を楽しみつつ、家族とのつながりを感じるための大切な場所なのです。その中でもリビングは、家族全員が共有する場。
家族が集まり、くつろぎ、会話を楽しみ、外での疲れを癒したり癒されたりする貴重な場なのです。
ぜひご家族みなさんが居心地がよく、リラックスして過ごせる場として、リビングを工夫して頂ければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。